モルゲンに寄せて
はるなちゃんから
「咲ちゃ~ん!お願いがあってlineしました。〈はるなちゃんとわかちゃん〉旧タイトル
を見て、すごく心が暖かくなると同時に、すごく嬉しく感動したの。ぜひ、絵本として出して欲しい!と心から思ったの。」
のline。
時を同じくマリンシャさんも机の上に絵本を出して、「絵本にしたいね。」と、
想いが再燃。そしてわかちゃんの絵本にしたい想いと、遊行社の本間ちゃんの
「本にしましょう!」
の一声で、絵本製作へとまっしぐら。
年末も年始の行事も据え置いて、机に向かって、渾身こめて自身の譲らないものを見つけながら仕上げに向けた。
死ぬかと思った。
翻訳、制作、印刷、多勢の方々の力を借りて、ここに「ことばがうまれるんるん♪」絵本誕生。ヤッター!!
私は息を吹き返し、月に昇るくらい嬉しくて、心の底からありがとう!!!

のぞえ 咲(ニックネーム;さきちゃん)高知県出身、埼玉県在住。著書に「たまご」「ひとりでバスにのりました」架空社、「はらぺこ・そらかけ」チャイルド社、「つきのゆうえんち」「あんどうくん」ポプラ社。作品作りと共に、多言語活動を愉しみ、青少年と各国へ交流。公認心理師。
“魔法の小箱”
私は、孫のはるなの誕生のお陰で人間のことばは、生まれたその瞬間から自然に生み出されて行くという事実を目の当たりにして驚きと感動の毎日でした。
同時に多言語とは、”数ではなくて”ただひとつ”人間のことば”ということを実感させて貰ったことで、今までのことばに対する視点が180度ひっくり返ったのでした。
この感動を咲ちゃんの絵で絵本にして欲しいという想いでこの本はスタートしました。
長い歳月が経つた今、偶然のように絵本が出来上がったということは必然だったような気がしています。
何事も自然というのは、在るものではなくて成るものなんだなぁと奇跡をみる想いです。
そして、この本が個性豊かな3人がそれぞれの嘘でない人生を擦り合わせてできた本になりました!
今この本は、小さな2〜3歳の子から大人まで〜それぞれの自分のことばを引き出してくれる魔法の小箱のように歩き始めたことに感動しています。

井内 わか (ニックネーム;わかちゃん)兵庫県神戸市生まれ、東京市在住。1970年榊原陽の呼びかけに賛同し、英語、後の多言語活動に参画。全国、世界各国で多言語活動の講演200回以上。海外ホームステイパイオニアメンバーとして、アメリカ、韓国、メキシコ、ヨーロッパ、インド、インドネシア、チュニジア、近年ではモンゴル、スウェーデン&フィンランドでも活動。家族三世代で世界の人々と多言語で交流中。
『ことばがうまれるんるん♪~あなたのキセキ~』を!
世界の人々のことばで交流しようと、ヒッポファミリークラブで、井内わかちゃんと私はヨーロッパやアジアのホームステイプログラム開拓に参加、その突撃ぶりから「カノウ(叶?可能?)姉妹」と呼ばれ、色々な国に沢山の家族をつくってきました。アーティストのぞえ咲ちゃんは、その昔、拙著「有飛行―有元利夫と仲間たち/風濤社刊」を手にしたことから、ヒッポの仲間になり、いつも3人はワイワイ。そんなある日、わかちゃんはお孫さん誕生で日々が一変、そのオドロキや嬉しさを私たちにいっぱい話して、次々手記を書いて伝えてくれました。
「はう~あ~・・あ~・・」「はう~ああ~・・・ううう~・・・」のやりとりの話に、私は涙があふれ感動して「わかちゃん、はるなちゃんのことばの発見記、絵本にしよう!絵は咲ちゃんに描いてもらおう!」と、アクション開始 。当時、『はるなちゃんとわかちゃん』(はじめのタイトル案)物語の文章が歌のように浮かんできて、私は一気に文を書きあげました。咲ちゃんもどんどん絵を描き始め、絵本原型が誕生。そして3人で出版社探しに突撃・・四谷や新宿の駅で待ち合わせて作戦会議で突入・・でもどこも良い返事はなく・・長い歳月が流れました。昨年ある日、あそこまで完成形の本は世に生み出さなければ!と決意した矢先、はるなちゃんから電話が。こうしてこの春、『ことばがうまれるるんるん♪~はるなちゃんのキセキ~』が遂に産声をあげました。
生まれたくても消えてしまうこともいっぱいありますが、これは何十年の時を経て生まれた『命』のことばの絵本です。命が宿る瞬間には、必ず衝動や祈りが溢れます。母体内の揺籠で胎児は『生』に向かって生命の振動や音楽に揺られ、外界のことばの波動も感じながら、誕生のその瞬間を待ちます。
ぽかぽかした春の日
「ほ~ぎゃ~ああうっほ~ぎゃ~~」
おっきな声をあげて
あかちゃんが生まれました
はるなちゃんです
2025年の春、遂に『命』の絵本が発刊になりました。この絵本と共に、赤ちゃんの命とことばの輝きに目を見張りながら、お子さんのこと、子育てのこと、ご自身のこと、ことばがうまれるキセキ(軌跡×奇跡)のことなど、皆さんと一緒にあなたのことばを生み出していきませんか。

上斗米 正子 (ニックネーム;まりんしゃ)青森県八戸市生まれ、八戸市在住。1973年より榊原陽の言語活動団体に参画、1981年より言語交流研究所本部コーディネーターとして、国内・海外の多言語活動。2024年半世紀ぶりに八戸へ移居、多世代×多文化×多言語交流館『みらいえ』設立・同代表。著者に「有飛行―有元利夫と仲間たち」風濤社、4ヵ国語絵本「ハルくんの虹/カメルーンと日本 愛と希望のリレイ」画・佐藤泰生、遊行社、「多言語のある日々 波動はるかに」遊行社。