お話をさせていただきながら、画家佐藤泰生さん、治史や私に対するご参加皆さんの輝く視線、笑顔、体全身の呼応と応援がどんどん伝わってきた。ご参加皆さんの心の軌道が私たちに共鳴交響して、各回90分終了時には、会場中にちっちゃな虹、おっきな虹が幾重にも湧き上がって見えた。教文館の一角ギャラリーステラは、不思議な磁力場の超新星誕生!「ハルくんの虹」原画から佐藤泰生さんのアートパッションと参加皆さまの歓声に包まれながら、治史は戦後を生きた人生とアフリカの哀史が新しい絵の具で塗り替えられ、私には何か新しい未来が彩かに迫ってきた。

 教文館吉國選也さん(キリスト教書部店長)が主催者でご挨拶してくださった「虹」の話は、新たな引力となった。聖書の「ノアの箱舟」に触れ、「虹」は神と人との契約の象徴であり、見える世界と見えない世界の架け橋なのだと。見えない世界の応答を、みえる世界の者が問いかけかることによって、見えない世界から応答してくる。人間と人間とのコミュニケーションの手段はことばだが、同時にまだ見ぬ世界に問いかけて、その応答を得ていく~今回、カメルーンという新たな新天地をひらいた書籍に「ハルくんの虹」というタイトルがついているのは、まさにそういうことですと。

 私自身も画家原画展×著者トークライブは初のチャレンジだった。「ハルくんの虹」への道程を話すだけではなく、集まった皆さんと共に、私自身「ハルくんの虹」から彼方にグーンと飛んでいきたいという希(ねが)いが叶い、教文館イベントで湧き起こった超新星爆発によって、絵本「ハルくんの虹」がこれからどこまで飛んでいくのだろうと、鼓動がますます高鳴るばかり。

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